【片頭痛新薬エムガルティで治療開始:耐える治療から人生が変わる治療へ!】

 『医療法人 札幌いそべ頭痛もの忘・もの忘れクリニック』の理事長をしている磯部千明です。ポカポカ陽気とはいきませんが、桜もちらほら咲いてきました。東京その他では、第3回目の緊急事態宣言も出され、ただならぬ雰囲気ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?4月下旬の出来事を綴ってみたいと思います。

4月22日(木)、片頭痛治療の新薬であるエムガルティのポスターが届きました。これまでの我慢して耐えることが避けられなかった片頭痛予防に対して、人生が変わる治療となりえる可能性のある新薬の登場です。期待半分、薬価が高く不安半分です。

4月24日(土)は、診療後自宅に帰り、WEBで第22回アルツハイマー病研究会に参加させていただきました。アルツハイマー認知症は、もの忘れ外来を受診してもすでに発症して長期経っていることがほとんどです。診断マーカーがなかったこと、およびあっても、高額な画像検査や髄液でしか調べられなかったのでした。疾患修飾薬がないことから、早期絶望となってしまう方もおり、早期診断のための受診も期待できない側面がありました。しかし、血液(血漿)で脳のアミロイドやタウを調べられる時代が間もなくであることが発表されました。また、疾患修飾薬(病態改善薬)の登場も曽於遠くない将来であることも発表されておりました。臭いが分かりづらい、これまで生きがいにしていた趣味を億劫がる、魚が嫌いだった、パンやラーメンなど麺類が好き…などが、認知症の発症前のリスク段階とされています。受診して早すぎることはありません。皆さまリスク段階で受診することをお勧めいたします

4月25日(月)日本イーライリリー社主催のエムガルティ発売記念講演会の案内状が届きました。この講演では、中村記念病院の脳神経内科副部長で頭痛外来を担当している仁平敦子先生がご講演され、私はその座長を務めさせていただくことになっております。

末筆に、当クリニックは、2016年4月1日から開院し、5周年を迎え、6年目の診療に入ることができました。今後は、受動的医療➡主体的医療:最期まで健康に生きる超高齢社会に新たな希望を!病気にならかい身体になるために、セルフケアするのは自分が主役です。年を重ねても活動的な方を増やすことに全力を尽くすクリニックとしてまい進して参ります。当クリニックは、頭痛の苦しみからの解放、全ての国民が元気で活躍する長寿社会の実現のため、パーソンセンタードケアに全力で取り組みます。      

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エムガルティのポスター~片頭痛治療のパラダイムシフト⁉

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第22回アルツハイマー病研究会にWEB参加~自宅にて

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講演会の案内状~エムガルティ発売記念講演会の案内状

 

                  2021年4月26日(火) 理事長・院長 磯部千明